「イタリアンパセリをもっと育てたい」「毎年新しく種を買うのは面倒」そんな方におすすめなのが、種採りです。少し手間はかかりますが、自分で増やす楽しさも味わえますよ。
この記事では、イタリアンパセリを種や挿し木で増やす方法について、わかりやすくご紹介します。
目次
イタリアンパセリの種採りの概要
イタリアンパセリは1年草〜2年草として分類され、1年目は柔らかい葉を収穫して楽しむのが一般的です。しかし2年目になると葉が固くなるため、花を咲かせて種を採る目的で育てるのがおすすめです。
- 種採りの時期:花が咲いてから約1ヶ月後、実が茶色く乾燥した頃
- 保存方法:乾燥させた後、紙袋に入れて冷暗所で保存
イタリアンパセリの種採りのポイント
イタリアンパセリの種採りのポイントを解説します。
種の生成は2年目から
イタリアンパセリの種子は、2年目になって初めて花序に実る形で生成されます。最初の年には通常、種は付かないです。ただし、熱帯のような温暖な気候では例外的に初年度でも花が咲くことがあります。
種が飛ばされないように注意しよう
パセリは2年目の終わりに花を咲かせ、枯れる前に種子をつけます。
なるべくカラカラに乾くまで待ってから種を収穫するのが理想ですが、茎に種をつけたまま長く放置すると、種が自然に地面に落ちたり、風で飛ばされたりする可能性があるため注意しましょう。
種は非常に小さいので、風に飛ばされやすいです。
イタリアンパセリの自家採種のやり方
1.イタリアンパセリを育てる
イタリアンパセリを育てましょう。
水や肥料を控えめに育てると、とても丈夫な種が採れるのでおすすめです。
2.種を採る株を決める
イタリアンパセリを複数育てている場合は、どの個体から種を採るか決めましょう。
健康で元気な株を母本(種を採る元の株)として選ぶのがおすすめです。
選ぶポイントは以下の通りです。
- 葉が多く、しっかりした株であること
- 病気や害虫の被害がないこと
- 茎がしっかりしていて倒れにくいこと
毎年健康なイタリアンパセリからはいい種を採ることができます。
3.トウ立ちさせて種を育てる
2年目の春、種を採ると決めたイタリアンパセリのトウ(花芽)を立たせるようにしましょう。摘心せずに自然のまま育てることで、小さな白い花が放射状に咲きます。受粉が成功すると、小さな果実が実り、これがやがて種になります。
4.種を熟させる
最初は果実が緑色ですが、熟すにつれて徐々に茶色く変化します。受粉が足りないと果実がまばらにしか実らないこともありますが、全体が膨らみ、半熟のような状態になったら水やりを少しずつ控えましょう。
5.収穫する
花が終わると茎が茶色くなり、これが種を収穫するサインです。
最適な収穫時期は数週間ほど。
種が自然に落ちたり、風で飛ばされる前に、よく晴れた日に枝ごと種を収穫しましょう。
プランターや地植えで早めに整理したいときは、半熟の段階で収穫して乾燥させても大丈夫です。
6.乾燥させる
花序ごと摘み取った後は、紙袋の中に逆さまに吊るしておくと、種が自然に落ちてきます。
種に湿り気が残っていたりすると、種がカビたり、寿命が短くなります。
収穫した種子は、数日から1週間ほどしっかりと乾燥させましょう。
7.保存する
ガラス瓶や紙袋などに入れて、イタリアンパセリの種を保存します。
種の寿命を伸ばしたい場合は、乾燥剤と一緒に、 高温・多湿を避けた、暗い部屋で保存するのがおすすめです。
このように保存された種子は、数週間から数年間は発芽能力を保つことができます。
イタリアンパセリを挿し木で増やす方法
イタリアンパセリは基本的に種から育てるのが一般的ですが、若干の成功率ながら挿し木でも増やすことが可能です。
- 元気な枝を10cmほど切り取り、下葉を取り除きます。
- 水につけて数時間吸水させます。
- 挿し木用の土に挿して、明るい日陰で管理しましょう。
根が出るまで2〜3週間ほどかかります。発根後は通常の鉢や庭に植え替えて育てます。
イタリアンパセリの自家採種Q&A
Q. 採取した種は何年使えますか?
A. 1〜2年以内に使うのが理想です。年を重ねるごとに発芽率が落ちていきます。
Q. 雨の日に種を採っても大丈夫?
A. 雨の日や湿度の高い日は避けましょう。種が濡れているとカビが生えやすくなります。
まとめ
イタリアンパセリは、種を採って翌年にまいたり、挿し木で株を増やしたりと、自分で増やす楽しさがあるハーブです。ちょっとした手間をかけることで、毎年元気な株を育てることができます。
ぜひこの機会に、自家採種や挿し木にチャレンジしてみてくださいね。