「キャベツの種って、自分で採れるの?」
「冬を越すって難しそうだけど、実際どうなの?」
そんな疑問をお持ちの方へ向けて、今回はキャベツの自家採種についてわかりやすく解説していきます。
キャベツの種を自分で採るのは少しハードルが高そうに感じるかもしれませんが、ちょっとしたコツを知っていれば、家庭菜園でも十分に楽しむことができます。自分で育てたキャベツから次の世代へ命をつなぐ体験は、野菜づくりの醍醐味のひとつ。この記事では、そんな自家採種の魅力と実践方法について、初心者の方にもやさしく紹介していきます。
目次
キャベツの種採りの概要
キャベツは二年草なので、1年目に葉をつけ、2年目の春に花を咲かせて種を実らせます。つまり、自家採種には「越冬」が必要不可欠です。
自家採種の時期: 6月下旬から7月
自家採種の方法:春に花がさき、種ができるので収穫して乾燥
自家採種の方法:1株から数百〜千粒以上(家庭菜園であれば1株からでも十分な量)
自家採種に向く品種:固定種・在来種
キャベツの種採りのやり方
1. 育てたキャベツを撤去せず、来年まで冬越しさせる
秋にキャベツを上、来年の春まで越冬させます。
冬の寒さ対策をしっかり行います。寒冷地では、株元にわらを敷き、不織布でトンネルを作るなどの対策が必要です。雪が多い地域では、雪の下での越冬が意外と保温効果を発揮します。
寒い地方では途中で枯れてしまうことも考えるため、少し多めに冬越しさせると安心です。
2.キャベツを収穫or割る
キャベツは収穫してしまっても、残った株から花芽が出て花が咲くので種ができます。
なお、結球したキャベツをそのままをして種にしたい場合は、花茎がうまく伸びられないことがあります。そういう時は、包丁で結球を割ってあげると花が咲きやすくなります。
3.支柱立て
暖かくなってくると、芯から新芽が伸び、やがて茎が立ち上がって花芽をつけ始めます。ここまで来れば、採種成功がぐっと近づいてきます。
花茎が伸びたら倒れやすいので、支柱で支えてあげるのが安心です。
4.キャベツの種を収穫
キャベツは5月〜6月に花が咲き、6月下旬〜7月ごろには種の入った鞘ができ始めます。この鞘が茶色く乾燥してきたら収穫のタイミングです。
黄色い花が咲いたあと、細長い鞘がいくつも付きます。最初は緑色ですが、やがて茶色くなりカラカラに乾きます。
株ごと引き抜いて収穫します。
4.キャベツの種を乾燥・脱穀
風通しの良い日陰で数日乾燥させ、手で叩いて中の種を取り出します。
日の当たらない涼しい場所で種を保管しておきましょう。
キャベツの自家採種Q&A
Q. F1品種でも種は採れますか?
A. 採ることは可能ですが、翌年は形や味にバラつきが出ることが多いです。
Q. 越冬できなかったらどうしたらいい?
A. 越冬に失敗したら、その経験をもとに防寒対策を見直したり、越冬しやすい品種を選ぶようにしましょう。
Q. 種はどのくらい保存できますか?
A. しっかり乾燥させ、冷暗所で保管すれば2〜3年は発芽率を保てます。発芽試験をすると保存状態の確認ができます。
まとめ
キャベツの自家採種は、慣れていない方でもコツをつかめばしっかり楽しめます。ちょっとした手間と工夫で、自分だけの種を育てる喜びを味わうことができます。
特に固定種を使った種採りは、毎年育てる楽しみが広がるおすすめの方法です。冬越しや収穫のタイミングに気をつけながら、ぜひチャレンジしてみてください。