こんにちは!koking です。
記事のテーマは【土を耕さないメリット】 です。
「作物を育てる前には必ず土を耕して柔らかくする」 というのが 一般的な常識です。
大昔、人類が棒などで土を耕し始めたのがきっかけに、 鍬ができ、耕運機が開発され、耕うんが当たり前になりました。
しかし近年、耕すということが疑問視され、耕さない【不耕起栽培】が注目されるようになりました。
自然農法も耕さない栽培方法の1つです。
ここからはそんな「 自然農法で土を耕さない理由」「耕さないメリット」 ついて解説していきます。
この記事でわかること
- 自然農法で土を耕さない理由
- 地を耕さないメリット
- 不耕起栽培の具体的な方法
自然農法で土を耕さない理由
根穴構造、団粒構造が壊れ、土が固くなる
自然農法で土を耕さない理由は、耕すことで根穴構造、団粒構造を壊し土が固くなるからです。
耕すことで土が柔らかくなるというのが一般的な常識ですので、これは意外かもしれません。
自然農法では雑草を抜くということはせず、作物と共存させて栽培を行います。
雑草を抜かないことで、土壌微生物やミミズが増え、根穴構造や団粒構造と呼ばれる作物が育ちやすい理想的な土になります。
しかし、 耕すことでこれらの土壌微生物やミミズなどの土壌動物を追い出し、根穴構造や団粒構造を壊してしまいます。
トラクターなどで耕すと、同然ミミズなどは死んでしまいますよね。
また、耕した直後は土に空気が入るので、一時的に土が柔らかくなりますが、 雨などにあたり時間が経つにつれに土が固くなってしまいます。
耕すことでCO2を排出する
また、耕すことでCO2を排出することも問題となっています。
耕して土が掘り起こされることで、土の中に眠っていた炭素が空気中に放出されるからです。
耕すことで環境問題にもつながっているわけです。
耕盤層ができる
畑の土を掘ると、10センチ〜30センチほどの場所に硬い層があることがあります。
これを耕盤層(こうばんそう)と呼びます。
これはトラクター等で耕すことで、土が叩きつけられ、固まった状態の土です。
似たような言葉に硬盤層というのもがありますが、これとは違います。
耕盤層があることで、土が硬くなり空気が入りにくく、 水や毒素がたまり、 作物の成長にトラブルが起こります。
耕盤層はとても硬いのでそれ以上根が伸びることもありません。
耕さなくても大丈夫なのか
自然農法で土を耕してない理由を解説してきました。 しかし耕さなくても大丈夫なのか疑問に思う方もいると思います。
そこでここからは耕さなくても大丈夫なのか解説していきたいと思います。
耕さなくても土は柔らかい
地は耕さないと硬くなると言うイメージがありますがそうでもありません。
雑草が生えている荒地などでは人間が耕していないのに土が柔らかいことがあります。
これは草の根っこや土壌微生物が豊富にいるおかげです。
雑草の根っこはとても強く耕さない畑でも根を深く土に伸ばします。
この 雑草が枯れ根っこが かれるとそこが空洞になり 穴が開きます。
穴ができることでこれが空気の通り道となり、 耕さなくても自然に土が柔らかくなります。
このような状態の土を【根穴構造】 と呼びます。
またこのような根穴構造は土壌動物や土壌微生物にとって住みやすい環境です。
耕さず作物や雑草の根を土に残しておくことで、 土壌動物や土壌微生物が集まり【団粒化】 も促進されます。
根穴構造や団粒構造になった土は耕さなくても硬くなりにくく、植物にとっても良い環境となります。
アメリカでは不耕起栽培が推奨
実は、アメリカではすでに土からの土壌流出が問題になり不耕起栽培が推奨されています。